ライブコマースと食品業界は相性がいい?メリットや事例、成功のポイントをあわせて解説!

  • 公開日:2022/09/14

コロナ禍で大きな影響を受けている食品業界において、多くの企業でライブコマースの導入が進んでいます。オンライン販売の新しい手法であるライブコマースは、今後の食品事業者にとって欠かせないものとなるでしょう。
この記事では、食品業界でライブコマースを活用するメリットや実際の事例について解説します。

1.食品業界はライブコマースと相性が良い

ライブコマースと言えばアパレル・コスメ業界を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし食品業界とライブコマースの相性は、アパレル・コスメと同じもしくはそれ以上に良いと言えます。

では、そもそもライブコマースとはどのような販売手法なのでしょうか。

1-1.そもそもライブコマースとは?

ライブコマースとは、ライブ配信とECを組み合わせた新しい販売手法です。ライブ配信で商品を紹介し、配信画面や動画のキャプション欄に設置されたリンクから商品を購入してもらいます。
一般的なECサイトやテレビショッピングと異なり、視聴者と出演者が、双方向でリアルタイムにコミュニケーションを取れることが大きな特徴です。

関連記事:ライブコマースとは?注目される理由と活用するメリットを解説

1-2.ライブコマースと食品業界の相性が良い理由

ライブコマースと食品業界の相性が良いのは、ECでありながら実店舗に行ったときと同じような購買体験ができるためです。

そもそも食品の魅力は、ECサイトよりも実店舗のほうが伝わりやすいと言えます。試食してもらったりレシピや食べ合わせを説明したりすることで、文字や画像だけでは伝えきれない情報を補足できるためです。しかしコロナ禍という事情もあり、消費者の中では実店舗よりもECという流れがより加速しました。

ライブコマースでは試食こそできないものの、テレビショッピングのようなスタイルと双方向のコミュニケーションを組み合わせてさまざまな情報を伝えられます。したがって、ECサイトよりも臨場感が生まれ、視聴者の満足度が高くなるためライブコマースと食品業界の相性は良いといえます。

2.食品業界でライブコマースを活用するメリット

食品業界でライブコマースを活用するメリットは次の3つです。

●生産者の思いや安心感を伝えられる
●プラスアルファの情報をわかりやすく伝えられる
●視聴者の質問にリアルタイムで答えられる

関連記事:ライブコマースにはどんな機能がある?動画配信を活用して売上アップ!

2-1.生産者の思いや安心感を伝えられる

ECサイトでは試食ができないため、どれだけ味や香りを伝えようとしても類似商品との差別化に限界があります。したがって生産者の思いや商品への安心感といった別の強みが必要です。
実店舗の例ですが、スーパーの野菜コーナーにある「私たちが作りました」と書かれたPOPをイメージするとわかりやすいでしょう。名前と顔を出すことで消費者に安心感・信頼感を与えられています
ライブコマースであれば、下記のような方法を採用して配信に想いを持たせることが差別化につながります。

●生産者が自ら出演して思いを語る
●商品のストーリーをわかりやすく伝える
●実名、顔出しで商品を紹介して安心感を与える

2-2.プラスアルファの情報をわかりやすく伝えられる

ECサイトの文字や画像といった媒体は、感覚的・主観的な情報を伝える手段として適していません。したがってどうしても数字やランキングといった客観的な情報にとどまり、消費者の心を動かしづらいのが現実です。

ライブコマースは人が出演者となる映像媒体であるため、感覚的な情報を伝えやすいと言えます。例えばインフルエンサーといった第三者にリアルな感想を言ってもらう、食レポで美味しそうに食べている表情を映す、といった方法でしょう。

また動画は文字や画像に比べて情報量を増やせます。共働きで役立つ時短レシピや、美容を意識した食べ合わせなど、一部の人にだけ刺さるような情報も余すことなく伝えることが可能です。

2-3.視聴者の質問にリアルタイムで答えられる

ECサイトで商品を購入してもらうには、消費者の疑問・不安をできるだけ解消してあげることが重要です。しかし従来のECサイトの場合、消費者の質問に答えるには「メールもしくは問い合わせ→社内確認→返信→消費者が確認」というステップを踏み、数日〜1週間程度の時間が必要でした。

一方、ライブコマースであれば、コメントを通して双方向でのコミュニケーションが可能なため視聴者の質問にリアルタイムで答えられます。アレルギーや保存期間といった基本的な内容はもちろん、商品同士の細かな違いや組み合わせについても、一人ひとりに即座に、丁寧に対応できるのが大きな違いです。

リアルタイムで質問に答えることが疑問・不安の解消や購買体験の満足感、ひいては売上アップにつながります

3.食品業界でのライブコマース事例

ここでは、食品業界で実際に行われたライブコマースの事例を4つ紹介します。

事例1 キャビア

配信テーマシェフ絶賛!超高級キャビアの秘密に迫る
商品STURGEON MOON キャビア 30g×2個セット/30,000円→9,980円(約20,000円OFF)/送料無料
配信場所人気イタリアンレストラン店舗
(西麻布 リストランテ アルポルト)

日本テレビの通販番組『ポシュレ』にも出演しているわたなべえみこさんがコマーサーとなり、テレビショッピングをライブコマースで行うコンセプトの配信でした。
日常で接する機会が少ないキャビアをライブコマースで扱ったため、視聴者にとってわからないこと・気になることが多く、質問を通したコミュニケーションが活性化したことが成功要因の1つです。

事例2 黒毛和牛

配信テーマ自宅で堪能出来る国産黒毛和牛の溢れる魅力
商品国産黒毛和牛1kg/19,800円
→11,800円(40%OFF)/200セット限定/送料無料
配信場所焼肉店舗(京やきにく弘)

映像映えする黒毛和牛の焼き肉セットを宣伝するライブコマースでした。
会社の代表が自ら焼いて試食する形式で、商品の情報だけでなく安心感も伝えられる構成です。またお昼時に配信したことで「この時間の配信は買いたくなる」といったコメントも多く、視聴者の購買意欲を高めています。

事例3 京野菜

配信テーマ京野菜を支える、ONE TEAMのチャレンジ
∼作るだけじゃなく、売るためのチャレンジを知っていますか?∼
商品京野菜(賀茂なす・万願寺甘とう)
配信場所京野菜の栽培地(京都府綾部市)

京野菜の基礎知識や魅力を発信しながら、地方活性化を目指す人々の活動まで知ってもらおうという目的のライブ配信です。
実際に栽培している畑から配信し、京野菜ならではの風情が伝わるライブコマースとなりました。

事例4 長門牧場の乳製品

配信テーマ地域の酪農を支える、夫婦のチャレンジ
∼信州・長門牧場で日々奮闘する、移住先の仕事と生活を
知っていますか?~
商品アイスクリーム、ヨーグルト、味噌チーズ
配信場所長門牧場(長野県長和町)

前述の京野菜の事例と同様、商品だけでなく地方活性化にもスポットライトを当てたライブコマースでした。
長門牧場の取り組みを商品の強みと地方活性化の両面から説明した、一石二鳥と言えるライブ配信です。また従業員が実際に購入している商品を紹介することで、のあるリアルなおすすめを視聴者に伝えられるという工夫も成功の一因です。

4.食品業界でライブコマースを成功させるポイント

ここでは、食品業界でライブコマースを成功させるポイントを解説します。具体的には下記の2点を意識してください。

●配信コンセプトを固める
●ライブ配信ならではの要素を入れ込む

4-1.配信コンセプトを固める

まずはライブコマース配信のコンセプトを固めましょう。具体的には、次のようなライブ配信の中心としてアピールしたい要素を決め、それに合わせて企画や出演者を計画します。

●生産者の思いやストーリー
●生産過程やこだわり
●食品自体の強みや利用シーン

安心感のために生産者の思いやストーリーをアピールしたい場合、生産者が自ら出演し、事業を開始したきっかけや商品への熱意を語ることになるでしょう。もちろん商品紹介や販促・PRも忘れてはいけません。
生産過程やこだわりを伝えたい場合も、生産者が出演し自ら説明したほうが効果的です。畑や牧場、工場など実際に生産・製造している場所で配信してもいいでしょう。

食品自体の強みや利用シーンをアピールしたければ、第三者が出演したほうがいい場合もあります。食レポをしているのが生産者や従業員では信頼に欠けるためです。インフルエンサーの起用も選択肢に入るでしょう。その場合はその食品にゆかりのあるインフルエンサーを起用するようにしましょう

4-2.ライブ配信ならではの要素を入れ込む

ライブコマースと通常のECサイトとの違いは、ライブ動画を利用している点です。動画であること、リアルタイムであることを活かした商品アピールがライブコマースの効果最大化につながります。

食レポは最もわかりやすい例の1つでしょう。リアルな言葉や表情を通して食品の美味しさ・魅力を伝えられるのは動画だからこそです。また、リアルタイムであるため、チャットを通じて視聴者の知りたい観点での食レポを行うことで、YouTubeのような動画媒体と比較しても視聴者が自分自身が食べたときの想像をしやすくなるといえます。

関連記事:CVR20%超えを実現!ライブコマースで視聴率・購入率アップを実現する”秘策”とは?【セミナーレポート】

5.企画から分析までサポートするライブコマースツール「Live kit」

食品業界でライブコマースを行うには、商品の魅力やコンセプトに合った企画・配信が大切です。

Live kit」では、企画立案や出演者の起用から配信後の分析までサポートいたします。すでに食品業界でもご利用いただいております。 生産者としての思いや商品の魅力を伝えたい、自社の商品をもっと広く知ってほしいとお考えの方は、ぜひ一度お問い合わせください。
また、Live kitはIT導入補助金の対象に認定されています。
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